2019年01月04日
エシカルなコープのコーヒーの学習に続いては、お楽しみの試飲の時間。味を変えて楽しむというこだわり派に、とりあえず毎朝飲んでいるという人、中には実はコーヒーが苦手という人まで。いろんな参加者が飲み比べて楽しみました。
2019年01月04日
エシカルなコープのコーヒーの学習に続いては、お楽しみの試飲の時間。味を変えて楽しむというこだわり派に、とりあえず毎朝飲んでいるという人、中には実はコーヒーが苦手という人まで。いろんな参加者が飲み比べて楽しみました。
用意されたのは4つの色つきシールが貼られたカップ。それぞれ、オリジナルが青、リッチが橙、キリマンジャロが緑、モカが黄色です。この4つの味を飲み比べるのですが、単に違いを味わうのでは味気ない、ということで、飲み終わった後に自分の好きなものと苦手なものを1つずつ選び、酸味や香りコクなど選んだ理由をメモしてもらうことにします。
楽しみながらも真剣な表情で飲みはじめる参加者の皆さん。まるで口の中に全神経を集中させているかのようです。言葉で表現すると、苦味とコクのバランスのとれた深い味わいのオリジナルブレンド、さわやかですっきりとした香りと味わいのキリマンジャロブレンド、モカブレンドはまろやかで甘い風味のマイルドな味わい、リッチブレンドは豊かなコクとやわらかな苦味、濃厚な味わい、となりますが、実際この通りになっているかを自分の舌で確かめます。ここで石崎さんから味わい方についての簡単なレクチャー。 「同じコクでも、時間を意識してみてください。最初に感じる香り、飲み進めると盛り上がってくるように感じるコク、それらが時間を追うごとに変化するようになってきます。」
「オリジナルブレンドが好きだと感じた人?」4つのフレーバーの好きと苦手を順番に挙手してもらいます。「キツすぎない酸味のモカが好き、苦味が感じられたリッチブレンドが苦手だった」という人や、「いつも飲んでいるのがオリジナルなのでおいしかった、モカが飲みにくかった」という参加者。同じ味でも感じ方は十人十色。正解不正解はありませんが、コーヒーを飲む時に酸味や苦味、コクなどの基準を持つことで、フレーバーの違いが意識できるようになり、より楽しみ方が広がることがわかりました。4つのコーヒーバッグはそれぞれ違いがわかりすいので、飲み比べや朝はこれ、おやつにはこっち、といったようにシーンごとに楽しみ方を変えることができるのも特徴です。
続いて開催されたのは、プロによる「おいしいコーヒーの淹れ方のコツ」ミニセミナーです。コーヒーバッグでおいしく飲むコツは「蒸らし」。コープのコーヒーバッグにも「最初は少量の熱湯を注いて30秒ほど蒸らしください」と書いています。そんなの待っていられない!一気に注いじゃうわ、という人もいましたが、蒸らさなければならない理由を知って納得すれば、実践してくれるはず。
コーヒーバッグの中のコーヒーの一粒を想像してください。最初に注がれるお湯でコーヒーの表面近くの成分がお湯に溶け出す、この時、粒の中にはおいしいコーヒー成分がまだまだ残っています。最初の成分が洗い流されると、奥にあったまだまだおいしいコーヒー成分が表面に移動してきます。そこに再びお湯を注ぐと、さらにおいしい成分その2がじゅわっと出てくる、ということです。つまり最初にお湯を注いでしばらくおいておく「蒸らし」は、コーヒーの粒の奥の方にあるまだまだおいしいコーヒー成分が出てくるのを待つ時間、ということなんです。次に淹れるときはこのおいしいコーヒー成分をイメージしながら淹れてみてくださいね。
そして、体験コーナーの最後は「スペシャルティコーヒーアソート」のゼリーの試食。この製品は、特徴的な味わいの5種類のスペシャルティコーヒーがアソートで入っています。その前にスペシャルティコーヒーとは何か?コーヒーの豆には、産地や品種で分けられているほか、不良豆の混入率やサイズで分けられていて、スペシャルティコーヒーはその名の通り、味わいや外観なども含めた総合評価で最高ランクがつけられたトップグレードのコーヒー豆です。このランクの高いコーヒー豆の、豆そのものがもつ香りや味をそのまま味わうために、他の豆とはブレンドせずに単一銘柄のみで焙煎したもの(シングルオリジン)の5種類を詰め合わせています。
ぜいたくなコーヒーをゼリーにした理由は、口の中で過ぎ去ってしまう液体に比べ、ゼリーにすることでその味わいの違いを長く味わい体験できるからです。まず、ブラジルの「ピーベリーNO.2」は、果実の中に通常は対になって2つ入っているコーヒー豆の中で、稀にできる1つの丸豆のみを選び取り出したもの。ミルクチョコのようなコクとアーモンドのような風味が特徴です。続いては、グァテマラのアティトラン湖周辺でのみとることができる希少な豆の「アティトランSHB」。「SHB」は標高の高さをさしグァテマラの規格の一つで最高ランクという意味です。3つめは、エチオピアのイルガチャフィーという地域で取られた豆「イルガチャフィーG1」。雑味が少なく、なおかつモカらしい甘さのコーヒーです。4つめはインドネシアの「マンデリンG1」。大地を思わせる、ハーブのような独特の風味としっかりした苦味が特徴です。この2つの豆についている「G1」とはグレード1という意味で、収穫されて出荷される前に「ハンドピック」という、悪い豆だけを手で取り除くという手間のかかる工程も経ています。
最後の豆「カンジラルジKIBO」は、産地担当でアフリカを7年間毎年産地を練り歩いた経験を持つ石光商事の担当者からお話がありました。この豆はタンザニアの農園カンジラルジで収穫されたもの。「東アフリカの農園の中ではトップ3に入る農園であることは間違いないと確信する農園です。「私たちコーヒー業界で働く人間は『天地人』などと言いますが、コーヒーが育つのに適した天気や気候、土地のポテンシャル、そこで働く人の力と技術力。この天地人いずれも備えたのがこのカンジラルジです」 それぞれの豆の物語を聴きながら味わうと、世界中のコーヒー農園を旅するような気持ちになりました。
コープのコーヒー試飲の後は、コーヒーの味や淹れ方についての質問コーナーと、全国の生協が集まる場で商品活動を通した取り組みを発表する商品活動交流会です。