届いています! みんなの声:組合員さんとともに海の見える工場で生まれる「産地指定マーク」つきのジャムについて学ぶ。アヲハタ その1

2018年10月23日

ラブコープ商品 工場・産地交流会、今回やってきたのは広島県竹原市にあるアヲハタのジャム工場。「優しい甘さ」と全国の生協で人気の「CO・OP日本のいちじくジャム」などのジャムが作られています。ここで工場見学やジャム作りを体験し、商品のこと、そしてエシカル消費についても学びたいと思います。

農産加工品の味を決めるのは原料が7割+創意工夫が3割。

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「CO・OP日本のいちじくジャム」は、瀬戸内の穏やかな海が目の前にある工場で作られています。ここにジャム工場がある理由は、さまざまなフルーツ、特にかんきつ類の産地である瀬戸内の島々に近く、ほどよく熟した旬の果実を新鮮な状態ですぐに加⼯できる、と考えたからです。アヲハタ株式会社の前身である「旗道園」という名前の頃から90年以上にもわたって、缶詰やジャムなど果物を使った製品をこの広島県竹原で作り続けています。「農産加工品のおいしさは、原料を選ぶことによって7割は決まる。創意工夫によって、残りの3割の加工技術を高めることが大切。」という原料へのこだわりを持ち、生産者である農家の皆さんと信頼関係を深めながら製品作りを続けてきました。

国産原料を使用した「産地指定マーク」つきのジャム。

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原料にこだわったジャムとして生まれた「CO・OP日本のいちじくジャム」は、育てた人・作った人の顔が見えるコープ商品として「産地指定マーク」がついています。

産地指定マークとは、主な原材料に産地や栽培⽅法が明らかな国産素材を使⽤した商品につけられるもの。他にも、産地の訪問点検などで品質や安全性が確認できること、今回の産地交流会の場のような産地とのコミュニケーションができることが、マークをつけられる条件とされています。ちなみに、産地指定マークつきの商品は2018年3⽉現在で、この「CO・OP日本のいちじくジャム」を含め239品目。⽇本の農業、畜産業、⽔産業といった生産者の皆さんを応援し、一緒に商品を作りながら、国産原料の利⽤の拡大に努めています。

甘さと酸味のバランスに優れ、ジャムに適したいちじく。でも...

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こちらは、「CO・OP日本のいちじくジャム」の原料となるいちじく。この工場がある竹原市のおとなりにある尾道産です。収穫は例年8〜11月で、蓬莱柿(ほうらいし)という品種のいちじくを使っています。もともとアラビア南部が原産だったいちじくが日本に伝わったのは、400年ほど前の江戸時代と言われていて、その時日本に入ってきたのがこの蓬莱柿という品種です。尾道を中心とした広島県のお店で見かけることが多い品種で、柔らかくて傷みが早く、運んでいる間に品質が落ちてしまうので、大阪より東には流通することが少ない種類のいちじくです。

甘さと酸味のバランスに優れ、ジャムに適したいちじくを作るポイントは、栄養分を集中させ大きな実をつけるための剪定作業と、適期のいちじくを素早く収穫することです。

生産者とメーカーで作る、原料から製品まで「メイドイン広島」ないちじくジャム。

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傷みやすいいちじくは朝早くから集荷する必要があり、午前3〜4時から収穫を行う場合もあります。陽が昇る前に収穫されたいちじくは、加工場へ運ばれ水洗いや選別を経て、鮮度を落とさないように冷凍保存されます。その後アヲハタのジャム工場に運ばれ解凍、皮むきや傷んだ部分のトリミング(除去)、選別検査、充てん、瓶詰めという工程を終え、原料いちじくから製品まで全て「メイドイン広島」のいちじくジャムが生まれます。

いちじくの生産をめぐる課題はこれからも続く。

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現在、尾道地区のいちじく生産者はおよそ350名。現在でも蓬莱柿のいちじくでは日本一の産地ですが、かつての最盛期には約450軒のいちじく農家がありました。現在JA尾道いちじく部会員の大半は80歳以上、いちじくの木の寿命に合わせて農地を手放し宅地化される圃場も多く、いちじく作りを継続させていくためには生産者の育成が課題となっています。 産地指定マークは食べる人にとって生産者の顔が見えて安心な商品である一方、こういった課題を抱える商品も数多く、メーカー、生産者、流通、そして消費者の一体となった努力で支えられている、という側面もあります。

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産地指定マークの「CO・OP日本のいちじくジャム」について学んだ後は、お楽しみの試食です。広島で生まれたいちじくのジャムがおしゃれなオードブルや美味しいスイーツに変身。学習の後に食べるジャムはどんな味がするのでしょうか?

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