食品添加物検査
コープ商品で使用される食品添加物が食品衛生法や日本生協連の自主基準に適合し、商品仕様に基づいて製造・管理されていることを確認するために検査を実施しています。おもに供給中のコープ商品について定期的に実施していますが、初めて製造を委託する工場の場合は、開発時の検査も実施しています。
検査項目の1つとして、下記の検査で実施されます。
- 開発時検査
- 供給中商品の検査
検査の紹介
食品添加物は多岐に渡るため、主に日本生協連で自主基準を設定しているものや輸入検疫において違反事例の多い添加物を中心に検査しています。主な検査項目は、保存料、酸化防止剤、甘味料、着色料、発色剤(亜硝酸塩)、漂白剤(亜硫酸塩、二酸化硫黄)、結着剤(リン酸塩)です。
1検体の細切
検体を包丁やフードプロセッサーで均一にします。
2サンプリング
検査に必要な量をはかり取ります。
3抽出
有機溶媒を入れてミキサーで混合し、検体中の食品添加物を有機溶媒中へ溶かし出します。
4精製
固相抽出カラムやメンブレンフィルターを用いて、添加物以外の夾雑成分を除去します。
※固相抽出:抽出液中に含まれる分析対象とそれ以外の夾雑成分を分離する手段
5濃縮・定容
濃度を合わせるため、試験液の量を一定にします。
6測定
分析機器で測定します。
漂白剤(亜硫酸塩、二酸化硫黄)の検査の場合
ランキン装置というガラス製の蒸留管を用いて検査します。亜硫酸塩を含む検体を加熱すると、揮発して二酸化硫黄を生成するので、これをフラスコに捕集します。捕集した溶液に二酸化硫黄と反応すると発色する試薬を添加し、分光光度計を用いて色の濃さを測定します。最終的に二酸化硫黄として亜硫酸塩の含有量を算出します。