産地のたより365日、休みのないうなぎの養殖

2015年2月19日~20日

熱心に勉強する組合員の皆さんからは、活発な質問も寄せられていました。

何もなく終わる日が生産者さんの最もホッとする日

池上げされたうなぎは出荷までこの立て場で水にさらされます 

うなぎは、200グラム程度になると、池上げされます。出荷の1週間前に品質検査を受け、合格基準に達しないと、出荷は延期されてしまうそうです。合格した池にポンプを入れ水ごと吸引し、集荷場に集め、工場へ出荷していきます。

楠田さんの養殖池は、シラスの受け入れの時期をずらし、常に出荷ができる体制を取っているそうです。365日、慌ただしく働き、休みはありません。最もホッとできる日は「何にも起こらない普通の日。無事に1日が終わると、ホッとしますよ」という言葉にうなぎ養殖の大変さが詰まっている気がしました。

うなぎにとって良い水は、弱酸性

池の奥にあるファンを回して温度調節をしています

組合員の皆さんからは活発な質問も飛びました。その一部をご紹介します。


Q うなぎがえさを食べないのはどんなとき?

A 水がよくないときですね。良い水が、品質の高いうなぎが育つための大切な条件です。そんな時は水を入れ替えたり、えさの量を調整したりします。

Q 良い水はどんな水?

A 水温は30度、水質はpH6度の弱酸性です。この数値は生産者によって多少異りますが、私はそれを目安にしています。

Q 大変なのはどんなとき?

A 台風の季節は停電などの心配がありますので、いつも以上に気を張りますよ。

大事に育てたうなぎをぜひめしあがってください!

楠田利浩(くすだ・としひろ)さん

北海道から鹿児島まで全国の組合員の皆さんがお越しいただき、ありがとうございました。皆さん、一生懸命勉強してくださっていることがわかり、とてもうれしかったです。うなぎのことを少しでもわかってもらって、大事に育てていることを理解していただき、地元の組合員の皆さんにもお伝えいただけるとうれしいですね。
大隅の地は、良質な水を利用して、安心安全なうなぎをお届けしようと、生産者が一丸となって、毎日奮闘しています。たくさんの方においしく召し上がっていただけるようにお願いします。

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