産地のたよりカナダ ブリティッシュ・コロンビア州最大の都市、バンクーバー

カナダの西海岸、フレーザー河の河口に広がるバンクーバーは、ブリティッシュ・コロンビア州最大の都市です。2010年には冬季オリンピックを開催しています。訪問した5月は、1年で最も花が楽しめる季節。移動の車中からは、色とりどりの花が目を楽しませてくれました。
林業が盛んで緑を大切にするバンクーバーでは、たとえ家の庭木であっても勝手に切ってはいけないなどの規則があるそうです。整然とした街並みにはもちろん、家々の庭にも緑があふれ、何度も「世界で最も住みたい都市」の上位に選出されるのも納得の美しい街でした。

バンクーバーは、移民が多い都市としても知られ、アジア系、中でも中国系移民が多く、市内には大きな中華街もあり、英語ができなくても中国語ができれば生活に困らないほどだそうです。
日本からの移民も多く、記録によると明治時代、サケを求めてきた和歌山県出身の漁師が最初で、その後、同じ村の若者がたくさん移住し、年代を追うにつれその数は増えていきました。移民というと農業をイメージしますが、漁場を求めた移民が日系社会を築いたと聞き、バンクーバーと日本の漁業のつながりの深さを感じました。

市内を移動しながら、観光スポットにも立ち寄りました。最初に訪れたのはガスタウン。バンクーバー発祥の地です。石畳の道路や煉瓦造りの建物などの開拓当時を思わせる名所で、ウィンドウショッピングを楽しみました。
続いて、スタンレーパークに足を伸ばしました。カナダの原生林を生かしたうっそうとした森がそのまま残る広大な公園です。海岸線に沿った遊歩道からは、バンクーバーの街が一望できました。バンクーバーの人たちの憩いの場となっている公園で、自転車用の遊歩道ではたくさんの人がサイクリングを楽しんでいました。