産地のたよりコープの無漂白かずのこの一次加工を見学しました(2)

2014年5月7日~11日

翌日はコープの無漂白かずのこの漁獲と一次加工を行うキャンフィスコを訪問し、工場見学を行いました。

数の子加工で大切な”塩絞め”

ニシンの腹から取り出したばかりの数の子は血が混じって赤く見えます

冷凍したニシンは約2週間保管した後、解凍し、数の子を取り出し、加工を行います。
工場ではニシンから数の子を出す様子も見学しました。機械でニシンの頭を背中側から落とし、数の子を取り出します。機械で取り切れない分は1つ1つ人の手で腹を触りながら、数の子をとっていきます。(この工程を現地では「ポッピング」と言います)残った魚は肥料として使われます。
取りだしたばかりの数の子は、血が混じって赤く見えます。これを、徐々に塩分の濃度を濃くする塩水に1週間程度漬けて塩絞め、同時に血抜きも行います。無漂白で作っているコープの数の子は、これらの工程の1つ1つがとても重要です。

日本の消費者のニーズに応えるために

腹から出した数の子を見せてもらいながら説明を聞きます

工場を案内してくれたシニア・ディレクターのアルノア・ヒルジさんは
「形や色をどれだけよくするか。血抜きをどこまでできるか。たくさんの経験と、職人的な腕が必要で、物づくりとして取り組んでいるんですよ」と話してくれました。
「カナダでは数の子を食べる習慣がないため、そのほとんどが日本への輸出用です。これらの細やかな技術は、すべて、日本の消費者のニーズに応えようと、キャンフィスコの皆さんが努力して、積み上げてきたものなのです」そう聞くと、参加した組合員の皆さんからは驚きの声があがっていました。

計画的にニシン漁を行う

工場見学後、キャンフィスコについての学習会です。

カナダでは、乱獲を避けるために、漁に出る時期は政府の管理下におかれるなど厳しい制限の中、漁が行われています。ニシンの漁獲も計画的に行われており、2014年はカナダ全体で16529トンが漁獲され、キャンフィスコは6730トン(41%)と、ブリティッシュ・コロンビア州で最大のシェアを占めています。かつて制限のない時期、例えば1977年には7万6650トンも獲っていたことがあるそうです。現在の漁場の状況を見ると、ニシンはもっと漁獲を増やすこともできますが、日本国内の需要を考慮しながら、獲る分量を調節していると教えていただきました。

関連商品・取り組み

かずのこ(カナダ産)

産地:無漂白数の子(カナダ産)

関連コンテンツ

ページトップに戻る