


すっきりとしたフルーティな味わいで
食事と一緒はもちろん、仕事の合間や、
お風呂上り、スポーツの後など、
いつでも自分にあったシーンで楽しむことができます。
飲みきりサイズなのも愛されるポイント。
毎日の生活にそっと寄り添ってくれる、
黒酢ドリンクです。






「すっきりとして飲みやすい」
「お酢が苦手でもおいしく飲める」など、
組合員の方々に支持されている、
「飲みやすさ」のヒミツは、
つぼ造り製法の黒酢にありました。
200年以上も前に誕生したつぼ造り黒酢。
今も受け継がれるこだわりの製法についてご紹介します。

画像提供元:坂元醸造㈱
黒酢造りは、仕込み作業から始まります。仕込みのシーズンは春(4~6月)と秋(9~10月)。
仕込みには、陶器製の壺を使用し、原料は、米麹・蒸し米・地下水の3つのみです。
米麹はこだわりを持って自社で製麹を行い、お米は国産のうるち米、地下水は、霧島市福山町で湧き出る水を使用し、1本1本手作業で仕込みをしていきます。
仕込んでからすぐに発酵が始まり、半年かけて糖化・乳酸発酵・アルコール発酵・酢酸発酵が進んでいきます。そして、そこから半年~5年かけて熟成させて、ようやく黒酢が出来上がります。

- ①醸造用のつぼ(54L)に麹、蒸し米、水を仕込んでから、さらに水面を麹で薄く覆う。
- ②糖化とアルコール発酵が並行して進む。
- ③アルコールができると振り麹が自然に液中に沈み、酢酸菌の働きでアルコールが酢の主成分の酢酸へ変わる。
- ④さらに熟成が進み、黒酢ができ上がる。もろみは底に沈殿する。

つぼ造りの特徴は、微生物と太陽光エネルギーの力で、黒酢が出来上がることです。
発酵時に微生物や添加物を加えず、化石燃料を使用しません。
発酵で必要な乳酸菌・酵母は、長年受け継がれた麹を作る施設・機械に棲みついていて、麹を作る際に一緒に含まれ、壺の中に入ることで発酵がおこなわれます。
また、酢酸菌は壺の中に棲みついており、「環境に棲み着いた微生物」の活躍により黒酢が出来上がるため、この福山町の気候風土が不可欠なのです。
1つの壺の中で糖化、乳酸発酵、アルコール発酵、酢酸発酵が連続的に行われる製法は、ここ福山町でしか造ることのできない製法で、つぼ造り黒酢の歴史、品質が国に認められ地理的表示保護制度に全国第一弾で登録されています。
(登録名称「鹿児島の壺造り黒酢」)

画像提供元:坂元醸造㈱

坂元醸造では、約52,000本の壺を保有しており、黒酢が収穫されるまでの間、お客様に喜んでいただける黒酢を造りたいという想いで、黒酢を育てています。
黒酢造りは、子育てと同じで、しっかり手をかけてあげることで成長します。
中には発酵がうまくいかない壺もありますので、小さな変化も見逃さず忍耐強く壺1本1本と向き合います。
また、発酵が終わり、熟成に入っても1週間に1回は熟成の状況を確認し、黒酢になるまで丁寧に愛情をこめて管理していきます。
自然環境の中で最終的に均一な品質の黒酢造りを行う難しさはありますが、醸造技師だからできる仕事であり、誇りを持って働いております。

画像提供元:坂元醸造㈱

画像提供元:坂元醸造㈱

醸造技師の方々が手間暇かけて管理することで、
まろやかな味わいでコク深く、
安心な黒酢ができあがります。
25年愛され続ける、
すっきりとした飲みやすさの「鹿児島の黒酢ドリンク」は
つぼ造り製法の黒酢あってこその商品です。
ぜひ一度お試しください。









今回は、長い間愛され続けてきた黒酢ドリンクの、
開発当時のお話しから、
現在まで受け継がれている想いやこだわりなどを、
25年前の開発担当者と、
現在担当者にインタビューし、
組合員のみなさまに
お届けしていきたいと思います。

-
入協後6年間中四国で営業担当、1998年から2008年まで開発企画部・一般食品部・関西共同開発室・菓子飲料部で商品開発を担当(黒酢ドリンクは一般食品部時代に開発)
2008年菓子飲料部長、その後は中四国支所長、営業企画室長、第一商品本部長、営業本部長、MD改革本部長、品質保証本部長 -
品質保証部→コープECRセンター→カタログ供給企画部→菓子飲料部4年目

- 「鹿児島の黒酢ドリンク」の開発のきっかけを教えてください。
- 25年前というと、市場の動きとしてビネガードリンクが注目され始めた時代でした。
当時はミックスキャロットや天然果汁100%など、飲み口の濃いものが人気だったのですが、すっきりとした飲み口のものがあっても良いのではないかということで、時代性もあり開発に着手することになりました。
- 最初から黒酢を使おうとされていたのですか?
- はじめは、お酢を使ってなにか面白い商品開発ができたら、という考えでした。
ですので、黒酢という指定もなくリンゴ酢や他のものも候補にはありました。
そのなかで試飲などを重ねて最終的に黒酢になったということですね。
- 「つぼ造り」の黒酢を使用されていますが、この黒酢を選ばれた理由を教えてください。
- 当時一般食品部といって、飲料と菓子と加工食品を扱う部があり、日頃からやり取りすることも多かったのですが、当時菓子のチームリーダーをしていた方が、「ビネガードリンクを作るんだったら、鹿児島の黒酢を使えばいいんじゃないか」と言ってくれたんですよ。
- 薦められた理由は何かあったのでしょうか?
- その方が九州支所にいるときに発売した、坂元醸造さんのつぼ造りの「鹿児島の黒酢」という商品を覚えていて、全国的にも当時その認知度が高まりつつある時でした。つぼ造りの特徴として、味も尖った感じではなく、まろやかな味わいでしたので、そのあたりが理由だと思います。坂元醸造さんも業務用原料として提供いただけるということだったので、これならば、面白いものができるなと思いました。

- 黒酢ドリンクの開発にあたり、コンセプトはどのようなものでしたか?
- 坂元醸造さんの黒酢という明確な原料がありますのでそれを活かすために、ベンチマークとした市販品のように複数の栄養素を添加するのではなく、シンプルな設計で飲みやすさ重視の方が組合員の方々に響くのではないかということで、開発を進めました。
- 開発にあたって苦労された点はありましたか。
- ドリンクコンセプトとしては、「シンプルで飲みやすい」ということでしたので案外スムーズにできた印象がありますね。しいて言えば、パッケージのデザインに関してちょっとバタバタありました。
- どういったことがあったのですか?
- パッケージの案として、現在のパッケージの色と、黒いパッケージ、あともう一個あったのですが、インパクトが欲しいということと、黒酢ということで、私は黒がいいと思っていました。当時の部長には、「食品で黒っていうのはどうかな」と言われたのですが、強いイメージで行きたいと押し切りました。
- 黒いパッケージですと確かにインパクトはありますね。
- 一度は黒で確定したのですが、紙で作ったサンプルを机に置いて毎日見ていると、「なんか重たいな」と、あるとき急に思いまして、改めて部長にパッケージを変えたいと伝え、発売直前だったのですが、デザイン会議にかけ直して現在のパッケージの色に変更することにしてもらいました。
- 何か直感が働いたということでしょうか?
- 購入されるのは女性が多いのかなと思いまして、ずっと見ているなかで黒ではないかも、と、思ったのかもしれませんね。
ですので、この開発以降、パッケージは必ず実際にサンプルを作って評価した方がいいよと、周りにはずっと言ってきましたね。
下山田さん、いまでもそういうのは、聞いたりしますか?
- 最後デザインが決まった段階で、サンプルを作って見てみるということはしていますね。
ただ、ずっと見ることはないので、そういうことも大切なんだなと、思いました。
- 商品がやさしい雰囲気なので、現在のパッケージの方がよかったのかなと思っています。黒にしていたら、どうなっていたのかなというのはありますね。
- 25年愛される「鹿児島の黒酢ドリンク」ですが、開発のターニングポイントがいくつかあったのですね。
- そうですね、鹿児島の黒酢を使ったらいいよと、当時のチームリーダーが言ってくれなければいろいろ迷走はしていたと思いますし、坂元醸造さんも鹿児島の黒酢を使用することにOKを出してくれなければ商品開発はできませんでしたし、パッケージもそうですしね。
- つぼ造りの黒酢というのも、組合員の方に注目される要因だったのかもしれませんね。
- そうですね、つぼの写真も含め、作っている様子もわかりやすく伝えられますからね。

続いて、現担当者の下山田さんに
現在のラインナップなどについて
お話しをお伺いいたします。

- 長く愛されてきた「鹿児島の黒酢ドリンク」ですが、担当になられたときはどのように感じましたか?
- 入協一年目のときに品質保証部で、工場点検をやっていました。
そのとき鹿児島の黒酢のつぼ畑や工場の様子を見学させていただいたのですが、十年経ってめぐってきたんだなと、不思議な縁を感じました。
- 黒酢ドリンクのラインナップですが、発売された順番はどのような順番ですか?
- ブルーベリー、アセロラ、梅、カロリーオフの順番ですね。
私が担当になった2年前はすでに、このラインナップでした。
- それぞれの味を選ばれたのは、どういった理由でしょうか。
- 鹿児島の黒酢ドリンク発売後、ビネガードリンクのフレーバーでは定番のブルーベリー、当時流行していたアセロラの2種類を発売しました。当時は原料となるつぼ造りの黒酢の調達が難しく玄米黒酢を使っていたのですが、新しい黒酢の調達先を見つけ、この2品も2010年に晴れて黒酢ドリンクの姉妹品になりました。
当時の商品担当者は現地に飛んで行って社長とお話しをし、「やった!これで黒酢ドリンクシリーズにできる!」と思ったそうです。
- 梅に関してはどうでしょうか?
- 鹿児島の黒酢ドリンクの利用者に好まれるフレーバーとして、梅をチョイスしました。
味わいを決めるにあたり、たくさんの方々に何度も試飲いただいて決定したこともあり、今でも味わいが組合員さんに支持されているフレーバーです。
- カロリーオフに関してはどうでしょうか?
- こちらも、組合員の方の意見として、カロリーが気になるので少なめのものは作れないか、というお声をいただき、開発に至りました。
カロリーオフは糖類を使っていないので、味に厚みを出すのに苦労しましたが、レギュラーの黒酢ドリンクと比べても違和感がなくすっきり飲みやすい味わいに仕上がっていると思います。
- ラインナップを増やすなかで、最初のりんご果汁の黒酢ドリンクもリニューアルは、あったのでしょうか?
- 調べて私もびっくりしたのですが、25年間まったく変更していないんですよ。当初開発されたときのままの味が今でもずっと続いています。
ですので、先程、「シンプルで飲みやすく」をコンセプトに、開発もスムーズだったというのを聞いて、ちょっと感動しています。
- 原材料の入手の範囲を広げたりはしましたけれど、それ以外は変更していないですね。
味自体はシンプルなものなので、いじりようがないのかもですが。
- 味を変えずに25年というのは、すごいことですね。ラインナップがあるなかで、実際組合員さんの飲んでいただいた感想はどんなものがありましたか?
- そうですね、どれもすごく飲みやすいという声をいただきます。
面白いのは皆さんある程度種類を飲んでいただいて、私は梅が一番好きとか、私はアセロラが一番好きとか、子どもはこっちが好きとか、孫はこれを飲んでいるとか、いろいろな世代の方が好きな味を探しているところです。
- お子さまも飲んでいらっしゃるのですね。
- そうですね、少し酸味がありますが、2歳と4歳が飲んでます、という声もあり、私も驚きました。
あと「思ったより飲みやすい」という声が非常に多いです。
「思ったより」をちょっと超えられるように、どうしたらいいのかなって思うのですが。
- 「思ったより飲みやすい」でいいんじゃないかな?
ビネガードリンクに最初に手を出す時って、やっぱり酸っぱさを心配するけれど、飲みやすいということなので、そのギャップで認知していただければ良いのかもしれないですね。
- 今現在黒酢ドリンクのご担当をされて、やりがいといったところは、どういったところにあるとお感じですか?
- 先程のように、子どもと一緒に飲んでいますとか、孫と一緒に飲んでいますとか、自分が小さい時に飲んでいて、子供に飲ませるようになりましたとか、そういう世代ストーリーを聞くとうれしくなりますね。
2代続いてくれたんだな、3代目も行って欲しいななんて思います。
