届いています! みんなの声:組合員さんとともに40年以上にわたり愛され続けているビスケットの秘密と進化について学ぶ イトウ製菓学習会その1

2018年03月08日

今回のラブコープ商品 工場・産地交流会のテーマは、「CO・OP全粒粉 ミルクチョコビス」。40年以上にわたり愛され続けているロングセラー商品の“ミルクチョコビス”は、1977年の発売以来、組合員さんの声を取り入れて進化してきた商品。今回は、長く愛される商品になった理由や進化の過程に注目し、学んでいきたいと思います。

製造はビスケット専業メーカー、おなじみのイトウ製菓。

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「CO・OP全粒粉 ミルクチョコビス」を作っているイトウ製菓の創業は1952年。最初はパン屋さんから始まり、その後菓子の製造をスタート。みなさんご存じの赤い箱のバタークッキーやチョコチップクッキーなどのクッキーやビスケットを60年以上にわたり製造しているビスケット・クッキーの焼き菓子専業メーカーです。イトウ製菓がはじめて生協の商品を作ったのは1975年、「CO・OPビスケット(ミルクハード・ココナッツソフト・サンド)」の3品でした。その後、「CO・OPどうぶつビスケット」などラインナップを増やしながら、生協商品を作り続けています。

組合員とともに歩んできたビスケットです。

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今回勉強する「CO・OP全粒粉 ミルクチョコビス」は、素朴な味のビスケットに良質なミルクチョコレートをかけてビスケットとチョコの味を同時に楽しめる商品として開発された「CO・OP小麦胚芽入りビスケットチョコ」が原型。その後、チョコレートの増量や原料を見直したりとおいしさや健康の面で組合員の声を取り入れながら、ともに成長してきた商品です。今回の勉強会には子供の頃このビスケットを食べ、自分が親世代になり、現在はお子さんのために買っているという参加者もたくさんいます。

ビスケットのザクザク食感、そのヒミツは全粒粉。

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全粒粉とは、小麦のでんぷんとたんぱく質の集まりである胚乳部分のみを使った「小麦粉」に対して、胚乳を包む「ふすま」と呼ばれる外皮や、発芽して芽になる「胚芽」という部位も丸ごと砕いて粉にしたものです。全粒粉のビスケットは小麦粉を使用したものに比べて、食物繊維や鉄分が豊富で香ばしくザクザクとした食感を味わうことができます。

北海道産小麦100%使用でおいしく、サクサクに。

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一番最近のリニューアルは2017年、この全粒粉の割合を10%から18%へ増量しました。そして、原料も食感が軽く口どけのよい生地になる北海道産100%の小麦に統一。国産小麦は、収穫後の輸送や貯蔵中の病害虫による被害防止のために殺菌剤や防カビ剤などの農薬を使用する「ポストハーベスト」を行っていません。

全粒粉の割合でどれくらい味が変わるのか?食べてみよう。

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開発当初の割合は7.7%、2013年には10%、そして現在は18%と、食べる人の嗜好の変化や健康志向の高まりに合わせて増量してきた全粒粉。では、その割合によってどれほど違いが出るのか?を食べ比べしてみて確かめることにします。登場したのは一見同じに見えるビスケット、上が全粒粉の配合がチョコビスケット全体に対して18%の現行品、左が全粒粉の少ない3.5%のもの、右が34%のビスケットです。

増やせばいいってわけでもない、大切なのはバランス。

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全粒粉の配合割合が異なるビスケットを食べ比べた感想は、3.5%は「香ばしさが少なくてちょっと物足りない」、34%は「少し固すぎる」「ザクザクしすぎている」という声が出ました。18%は「ザクザクとした食感と、全粒粉が香ばしい!」「甘みを感じる」という意見がありました。

実は、この「18%」という数値が決まるまでに、イトウ製菓の開発者や日本生協連の商品担当、そして組合員のモニターなど多くの人が関わっています。リニューアル前の10%から数%刻みで20%まで、食感や味を比べながら決定しました。

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全粒粉は香ばしく甘みがあり、食物繊維や鉄分が豊富なので良いところばかりのように思えますが、20%以上配合するとうまく成型できなかったり、小麦を全てすり潰しているので、あまり多く入れすぎると雑味が増してしまうことも。

食べてみておいしい最適な全粒粉の配合割合を見つけ、甘くなりすぎるのを抑えるために塩のバランスも最適に整え、チョコレートの甘みとのバランスをとる、まろやかなコクを出すために隠し味に黒蜜を使用する、などのさまざまな工夫をした上で、現在の商品へと生まれ変わりました。

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